唾液腺がんのすべてがわかる:原因・診断・治療・再発予防をわかりやすく解説
「唾液腺がん」と告げられた瞬間、多くの方はこれからの治療や生活への不安で胸がいっぱいになり、どう気持ちを整理していいか分からなくなることが少なくありません。
どうして自分が?治療はどうなるの?そんな思いが頭の中を巡り、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。
唾液腺がんは比較的まれながんで、顔や耳の下、あごのしこりや腫れなどで気づくことがあります。早期に見つかれば手術や放射線療法、化学療法などで治療可能ですが、だからこそ正しく知り、治療や生活について考えることが大切です。
本記事の執筆者は、大学病院で看護師としてがん患者さんのケアに携わっていた経験を持つ医療専門ライターです。この記事では、その経験をもとに、唾液腺がんの基本的なことから診断や治療の選択肢、そして日々の生活の工夫まで、患者さんとご家族が安心して一歩を踏み出せるようにやさしくお伝えします。
どうか少しでも気持ちが軽くなり、希望を持って前に進むための助けになれば嬉しいです。
目次
はじめに:唾液腺がんとは?

はじめに:唾液腺がんとは?
唾液腺がんは、唾液腺の細胞ががん化することで発生する比較的まれながんです。唾液腺は耳下腺・顎下腺・舌下腺などに分かれ、顔や口周りのしこりや腫れとして症状が現れることがあります。そのため、気づいたときには進行していることも少なくありません。
けれども、医療の進歩により、唾液腺がんに対してもさまざまな治療法が確立されつつあります。病気を正しく理解することは、今後の治療や生活を前向きに進める第一歩になります。
ここではまず、唾液腺がんがどのような病気なのかを知ることから始めましょう。
- 唾液腺の基本情報(大唾液腺・小唾液腺)
- 唾液腺がんの特徴(発生部位・種類・稀少性)
一つ一つ見ていきましょう。
唾液腺の基本情報(大唾液腺・小唾液腺)
唾液腺は、口の中やのどに唾液を分泌する器官で、大唾液腺と小唾液腺に分けられます。
大唾液腺
・耳下腺:耳の前から下にかけて存在。子どもの頃にかかるおたふく風邪で腫れることの多い部分。
・顎下腺:あごの下に位置。
・舌下腺:口の底にあり、唾液は管を通って口腔内に運ばれる。
小唾液腺
・口腔やのどの粘膜に点在し、直接口の中に唾液を分泌している。
これらの唾液腺から発生する腫瘍のうち、悪性のものが唾液腺がんです。発生部位や細胞の種類によって進行の速さや治療法、予後が異なります。
1.発生部位による分類
唾液腺がんは、がんができる場所によって以下のように分類されます。
耳下腺がん
・唾液腺がんの約70%を占める最も一般的ながん
・良性腫瘍も多いが、悪性の場合は早期発見が重要
顎下腺がん
・あごの下にある顎下腺から発生
・発症頻度は耳下腺より低く、約30%
・がんのタイプによって進行の速さや治療方針が異なる
舌下腺がん
・舌と下側の歯茎の間にある舌下腺から発生
・唾液腺がんの中では非常にまれで約2~3%
・口腔内の腫れやしこりとして見つかることがある

2.細胞の種類による分類
唾液腺がんは、細胞の種類によっても分類されます。種類によって治療方針や予後が変わるため、正確な診断が大切です。
・腺房細胞がん:比較的予後が良く、手術で治療できるケースが多い
・腺様嚢胞がん:進行はゆっくりだが、再発や遠隔転移が起こりやすい
・多形腺腫悪性化型:良性の多形腺腫から悪性化した稀なタイプ
・その他の稀なタイプ:明細胞がんなど、まれだが診断・治療に注意が必要
このように、唾液腺がんには発生部位や細胞の種類によってさまざまなタイプがあり、治療法や予後も異なります。唾液腺の構造やがんの性質を理解することが、適切な治療につながります。
日本における唾液腺がんの罹患率と死亡率
唾液腺がんは、頭頸部がんの一種であり、日本では比較的まれながんとされています。発生頻度は高くありませんが、症状が目立ちにくいこともあり、早期発見が重要とされています。
1.日本の唾液腺がん罹患率(新たに診断される人の数)
・日本では年間約1,800人が唾液腺がんを発症すると報告されています
・唾液腺がんは頭頸部がんの約5%を占める比較的まれながんです
・多くは耳下腺や顎下腺に発生し、舌下腺や小唾液腺にできるケースは少ないとされています
唾液腺にはさまざまな種類の腫瘍が発生するため、しこりや腫れなどの症状がある場合は早めに医療機関で相談することが大切です。
参照:楽天メディカル『頭頸部がんとは』
2.日本の唾液腺がん死亡率
唾液腺がんは比較的まれながんであることや、統計上頭頸部がんの一部としてまとめて集計されることが多いため、唾液腺がん単独の死亡率データは限られています。
ただし、がんの種類や進行度によって治療成績は大きく異なります。早期に発見され適切な治療が行われた場合は、比較的良好な経過をたどるケースもあります。
一方で、進行してから発見されると治療が難しくなることもあるため、耳の下やあごの下のしこり、腫れなど気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
唾液腺がんの原因とリスク要因

唾液腺がんの原因とリスク要因
唾液腺がんを理解し、適切に向き合うためには、「なぜ唾液腺がんが発生するのか」という原因やリスク要因を知っておくことが大切です。唾液腺がんはまだはっきりとした原因がすべて解明されているわけではありませんが、研究によっていくつかのリスク要因が報告されています。
ここでは、主な要因について詳しく見ていきましょう。
- 関連が指摘されているリスク要因(放射線・喫煙・化学物質)
- 年齢との関係(中高年に多い傾向)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
関連が指摘されているリスク要因(放射線・喫煙・化学物質)
唾液腺がんは発症数が少ないがんのため、はっきりとした原因がすべて解明されているわけではありません。しかし、研究ではいくつかのリスク要因が指摘されています。代表的なものは、放射線への曝露、喫煙、特定の化学物質への長期的な接触などです。
1.放射線による影響
過去に次のような経験がある場合、唾液腺がんの発症リスクが高くなる可能性があるといわれています。
・頭頸部の病気で放射線治療を受けたことがある
・事故などで電離放射線に被曝したことがある
ただし、放射線を受けたすべての人が発症するわけではありません。
2.喫煙や化学物質との関連
喫煙や特定の職業環境も、リスクとの関連が指摘されています。
・喫煙者は非喫煙者より発症リスクが高い可能性がある
・次のような職業でリスク増加が報告されている
○ゴム製品製造業
○アスベスト関連作業
○配管業
○木材加工などの木工業
ただし、唾液腺がんは患者数が少ないため、明確な因果関係が確立しているわけではありません。現在のところ、唾液腺がんは原因が特定できないケースも多いとされています。
年齢との関係(中高年に多い傾向)
唾液腺がんは発症する年齢には一定の傾向があります。主な特徴は次のとおりです。
・50〜60代以降で診断されるケースが多い
・若い世代でも発症することはあるが、年齢が上がるにつれて発症する割合が増える傾向がある
このように、唾液腺がんは中高年に多い傾向がありますが、特定の年齢だけに起こる病気ではありません。耳の下やあごの下のしこり、腫れが長く続く場合などは、年齢に関わらず医療機関で相談することが大切です。
唾液腺がんの症状と早期発見のポイント

唾液腺がんの症状と早期発見のポイント
唾液腺がんは、初期の段階では目立った症状が少ないこともありますが、耳の下やあごの下のしこりなど、比較的気づきやすいサインが現れることもあるとされています。こうした変化に早く気づき、医療機関で確認することが早期発見につながります。
ここでは、唾液腺がんでみられる主な症状と、早期発見のポイントについて解説します。
- 初期に出る症状(しこり・腫れ・痛み)
- 進行時の症状(顔面麻痺・飲み込みのしにくさ)
- 定期健診・早期発見の重要性(自己チェック・受診のタイミング)
一つひとつ見ていきましょう。
初期に出る症状(しこり・腫れ・痛み)
唾液腺がんの初期は、痛みなどの症状が出にくく、しこりや腫れに気づいて見つかることがあります。主な症状は次のとおりです。
<唾液腺がんの初期に見られる症状>
・耳の下や耳の前の腫れ・しこり
・あごの下の腫れやしこり
・痛みのないしこり
これらは良性腫瘍でも見られることがありますが、しこりや腫れが続く場合は早めに医療機関に相談することが大切です。
進行時の症状(顔面麻痺・飲み込みのしにくさ)
唾液腺がんは進行すると、周囲の神経や組織に影響し、次のような症状が現れることがあります。
<唾液腺がんの進行時に見られる症状の例>
・顔面麻痺
顔面神経に影響すると、顔の片側が動きにくい、目が閉じにくい、口元から水がこぼれるなどの症状が出ることがあります。
・飲み込みにくさ(嚥下のしにくさ)
腫瘍が大きくなったり周囲の組織に影響したりすると、食べ物や飲み物を飲み込みにくくなることがあります。
・痛みやしびれ
腫瘍が神経に影響すると、耳の下やあご周辺に痛みやしびれが生じることがあります。痛みが徐々に強くなる場合もあります。
顔面麻痺や痛みは、唾液腺がん以外の原因でも起こることがあります。ただし、耳の下や耳の前のしこり・腫れとあわせて症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
定期健診・早期発見の重要性
唾液腺がんは、耳の下やあごの下のしこりなどの症状をきっかけに医療機関を受診し、検査によって診断されることが一般的です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関で相談することが大切です。医療機関では、一般的に次のような検査を組み合わせて腫瘍の状態を調べます。
<主な検査>
・視診・触診:耳の下やあごの下の腫れ、しこりの状態を確認
・画像検査:超音波(エコー)、CT、MRIなどで腫瘍の大きさや広がりを調べる
・細胞診:細い針で細胞を採取する穿刺吸引細胞診などで、腫瘍が良性か悪性かを確認
唾液腺がんの診断と検査方法

唾液腺がんの診断と検査方法
唾液腺がんは、複数の検査を組み合わせて診断されることが一般的です。これらの検査によって、腫瘍の有無だけでなく、大きさや広がり、性質などを詳しく調べます。正確な診断は、その後の治療方針を決めるうえでも重要なステップです。
ここでは、唾液腺がんの主な診断方法や検査の種類、病期(ステージ)の評価について見ていきましょう。
- 問診・触診・画像検査(エコー・CT・MRI)
- 細胞診・病理診断(生検)
- 病期(ステージ)の評価
上から順に解説していきます。
問診・触診・画像検査(エコー・CT・MRI)
唾液腺がんが疑われる場合、まずは問診や視診、触診によって耳の下やあごの下のしこりの状態を確認します。
悪性腫瘍では、しこりが硬い、動きにくい(可動性が乏しい)といった特徴がみられることがあり、耳鼻咽喉科医による触診は重要な診察のひとつです。その後、腫瘍の大きさや位置、周囲への広がりなどを詳しく調べるために、画像検査を行います。
<主な画像検査の種類と特徴>
・超音波(エコー)検査
体への負担が比較的少ない検査で、耳の下やあごの下のしこりの有無や大きさ、内部の状態などを確認します。
・CT検査(コンピューター断層撮影)
体の断面画像を撮影し、腫瘍の位置や大きさ、周囲組織への広がりを調べます。
・MRI検査(磁気共鳴画像法)
腫瘍と神経や血管との位置関係など、より詳しい状態を評価するのに役立ちます。
・PET検査(必要に応じて実施)
がんの広がりや遠隔転移の有無を調べるために行われることがあります。
細胞診・病理診断(生検)
画像検査で腫瘍が疑われる場合は、細胞や組織を調べて腫瘍が良性か悪性かを確認する検査を行います。唾液腺腫瘍では、主に次のような方法で診断の精度を高めます。
1.穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん)
細い針を腫瘍に刺して細胞を吸い取り、顕微鏡で観察する検査です。
・体への負担が比較的少ない検査
・採取した細胞を調べ、良性か悪性かを大まかに判断する
・結果が出るまで数日〜1週間程度かかることがあります
2.病理組織検査(手術後の確定診断)
手術で摘出した腫瘍の組織を詳しく調べる検査です。
・腫瘍の種類や悪性度を詳しく確認
・検査結果をもとに最終的な診断が確定する
なお、一般的ながんでは組織を切り取って調べる生検が行われることがありますが、唾液腺腫瘍では病変の位置などの理由から実施が難しい場合もあります。そのため、まずは穿刺吸引細胞診が行われることが多いとされています。
病期(ステージ)の評価
唾液腺がんと診断された場合、次にがんの進行度(ステージ)を評価し、治療方針を決定します。病期の評価には、国際的に広く用いられている「TNM分類」が使われることが一般的です。
<TNM分類とは>
・T(Tumor):原発腫瘍の大きさや周囲組織への広がり
・N(Node):首などのリンパ節への転移の有無
・M(Metastasis):肺や骨など、離れた臓器への遠隔転移の有無
これらの要素を総合して、唾液腺がんの病期はステージⅠ〜Ⅳに分類されます。一般的に、腫瘍が小さく転移がない状態ほど早期(Ⅰ)とされ、周囲組織への広がりやリンパ節・遠隔転移がある場合は進行したステージ(Ⅳ)と判断されます。
唾液腺がんの治療方法

唾液腺がんの治療方法
唾液腺がんと診断されたあと、「どのような治療を行うのか」「治療によってどの程度回復が見込めるのか」と不安に感じる方も多いでしょう。唾液腺がんの治療は、がんの種類やステージ、腫瘍の位置、患者さんの全身状態などを総合的に考慮して決定されます。医師と相談しながら、それぞれの状況に合った治療方法を選ぶことが大切です。
ここでは、唾液腺がんの主な治療方法や、治療後の生活を支える取り組みについて見ていきましょう。
- 手術療法(主要治療)
- 放射線治療・化学療法(補助療法)
- 最近の治療とリハビリ・生活支援
それぞれ順に解説していきます。
手術療法(主要治療)
唾液腺がんでは、腫瘍を取り除く手術が治療の中心となります。治療方針は、がんの種類やステージ、腫瘍の広がりなどを総合的に判断して決定されます。
主な手術の内容
1.腫瘍および唾液腺の切除
がんが発生している唾液腺と腫瘍を取り除く手術です。顔面神経への影響に配慮しながら手術が行われます。
・がんが発生している唾液腺を切除
・腫瘍の広がりに応じて周囲の組織も切除
・顔面神経は可能な限り温存されるが、がんが及んでいる場合は切除することもある
2.リンパ節郭清(頸部郭清術)
がんがリンパ節に転移している場合や、転移の可能性が高い場合に行われる手術です。
・首のリンパ節を切除
・がんの広がりに応じて周囲の組織を含めて切除することもある
・再発や転移のリスクを下げる目的で行われる
3.再建手術(組織移植)
腫瘍の切除範囲が大きい場合には、機能や外見への影響をできるだけ抑えるために再建手術が行われることがあります。
・太ももや腹部などの組織を移植
・口の機能や顔の形をできるだけ保つ目的で行われる
放射線治療・化学療法(補助療法)
唾液腺がんでは、手術が治療の中心となりますが、腫瘍の悪性度や広がりなどによっては、放射線治療や薬物療法が補助的に行われることがあります。
1.放射線治療
放射線を照射して、がん細胞の増殖を抑える治療です。
・手術後、再発リスクが高いと判断された場合に追加されることがある
・がんの位置に合わせて、体の外から照射する外部放射線治療が一般的
2.化学療法(抗がん剤治療)
抗がん剤を用いて、がん細胞の増殖を抑える薬物治療です。
・再発や遠隔転移がある場合などに検討されることがある
・放射線治療と併用して行われる場合もある
・がんの進行を抑える目的で行われることがある
最近の治療とリハビリ・生活支援
唾液腺がんの治療では、手術や放射線治療などの標準治療に加え、新しい治療法の研究や、治療後の生活を支えるリハビリ・支援も重要とされています。治療後の機能回復や生活の質(QOL)を保つため、医療スタッフによるさまざまなサポートが行われています。
1.最近の治療
唾液腺がんは種類が多く、がんの性質もさまざまであるため、新しい治療法の研究が進められています。
・分子標的薬などの薬物療法の研究
・手術が難しい場合などに検討される粒子線治療(重粒子線治療など)
・がんの種類や進行度、患者さんの状態に応じた治療方針の検討
これらはすべての患者さんに行われるわけではありませんが、今後の治療の選択肢として研究が進められています。
2.リハビリテーション
唾液腺がんの手術後には、顔や口の機能に影響が出ることがあるため、リハビリが行われることがあります。
・顔の動きを回復する顔面リハビリ
・食事や飲み込みを助ける嚥下リハビリ
・発音や会話をサポートする言語リハビリ
これらにより、日常生活への影響をできるだけ少なくすることが目指されます。
3.生活支援
治療中や治療後には、体調や生活状況に応じてさまざまな支援を受けることができます。
・医師や看護師による副作用への対応や生活指導
・医療ソーシャルワーカーによる生活・仕事・医療費の相談
・がん相談支援センターなどでの情報提供や相談
こうした支援を活用しながら、無理のない形で日常生活を続けていくことが大切です。
唾液腺がんの予防と再発防止

唾液腺がんの予防と再発防止
唾液腺がんの治療を受けたあとや、唾液腺のしこりなどが気になる場合、「再発を防ぐためにできることはあるのか」「予防する方法はあるのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。唾液腺がんは原因がはっきりしていないことも多い一方で、治療後は再発や転移に注意しながら経過をみていくことが大切とされています。
ここでは、唾液腺がんの予防や再発防止のために意識したいポイントとして、次の内容を紹介します。
- 定期検診と自己チェックの重要性
- 生活習慣の見直し(喫煙・放射線被ばくの回避)
- 再発・転移への対応(定期検査・受診計画)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
定期検診と自己チェックの重要性
唾液腺がんは、治療後も再発や転移が起こる可能性があるため、定期的な診察や検査による経過観察が重要とされています。また、日常生活の中で体の変化に気づくことも、早期発見につながります。
1.定期検診による経過観察
治療後は、医師の指示に従いながら定期的に診察や検査を受け、再発や転移の有無を確認します。
・触診によるしこりや腫れの確認
・必要に応じた画像検査(CTやMRIなど)
・症状や体調の変化についての医師への相談
定期的な検査を続けることで、再発や転移の早期発見につながります。
2.日常生活での自己チェック
日頃から体の変化を確認することも大切です。
・耳の前やあごの下にしこりや腫れがないか
・顔の動きの違和感やしびれがないか
・首や口の中に気になる変化がないか
こうした症状に気づいた場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
生活習慣の見直し(喫煙・放射線被ばくの回避)
唾液腺がんは明確な予防法が確立されているわけではありませんが、生活習慣や環境要因を見直すことがリスク低減につながる可能性があるとされています。
1.喫煙習慣の見直し
・喫煙はさまざまながんのリスクと関連があるとされています。
・唾液腺腫瘍との関連が指摘されているものもあります。
・健康管理の観点から、禁煙や喫煙量の見直しが大切です。
2.不要な放射線被ばくを避ける
・唾液腺は放射線の影響を受けやすい組織とされています。
・過去の放射線被ばくが、唾液腺腫瘍のリスク要因となる可能性があります。
・医療上必要な検査は除き、不要な被ばくを避けることが大切です。
再発・転移への対応(定期検査・受診計画)
唾液腺がんは、治療後も再発や転移の可能性があるため、定期的な経過観察が重要とされています。医師の指示に従い、診察や検査を継続することが早期発見につながります。
1.定期検査で再発の早期発見につなげる
・治療後は、定期的に診察や検査で経過を確認します。
・必要に応じて、首や顔周囲の触診やCT・MRIなどの検査が行われます。
・検査を続けることで、再発や転移の早期発見につながります。
2.受診計画に沿った経過観察を続ける
・受診間隔や検査内容は、がんの種類や治療内容によって異なります。
・症状がなくても、医師の受診スケジュールに沿って通院を続けることが大切です。
・しこりや腫れなど気になる変化があれば、早めに医療機関へ相談しましょう。
まとめ:唾液腺がんを理解し、自分らしく生活するために

まとめ:唾液腺がんを理解し、自分らしく生活するために
唾液腺がんは、耳の下やあごの下のしこりなどから見つかることが多い病気です。種類や進行の仕方は人それぞれ異なりますが、早期発見と適切な治療によって回復を目指すことが大切とされています。
この記事では、唾液腺がんの基礎知識から、原因や症状、診断、治療、再発への対応までを紹介してきました。これらの情報が、これからの治療や生活を考える際の参考になれば幸いです。
筆者も看護師として、がんと向き合う多くの患者さんやご家族を見てきました。不安を感じることもあるかもしれませんが、医師や看護師、家族など周囲のサポートを受けながら、一歩ずつ前に進んでいくことが大切です。
定期検査やリハビリ、生活支援などを活用しながら、自分のペースで日常生活を整えていくことが、これからの安心につながります。この記事が、その一歩を考えるきっかけになればうれしく思います。
※本記事は医療専門ライターによる寄稿であり、診療行為・医師の個別見解を示すものではありません。治療に関するご不安は、必ず主治医にご相談ください。
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