小腸がんとは?症状・検査・治療・予防までまるごと解説

「がん」と聞いてすぐに思い浮かぶのは胃がんや大腸がんかもしれません。それに比べて「小腸がん」という病名を、これまでに耳にしたことのある方は多くないでしょう。

実際、小腸がんは日本では非常にまれながんで、消化管の中でも発症数が少なく、「希少がん」に分類されています。そのため、情報が限られていたり、症状があってもほかの病気と間違われやすいという難しさがあります。

だからこそ、小腸がんの基本的な知識を持っておくことが、ご自身や大切な人の早期発見や適切な治療のために大切です。

この記事では、小腸がんの種類・症状・検査・治療・予防まで、国立がん研究センターなどの信頼できる情報に基づいて、やさしく解説します。初めて知る方にもわかりやすくまとめていますので、ぜひご自身の理解を深める一歩としてお役立てください。

はじめに:小腸がんとは?

はじめに:小腸がんとは?

小腸がんは、胃と大腸のあいだにある「小腸」に発生する悪性腫瘍の総称です。小腸には栄養を吸収するという大切な働きがあり、その長さは約6~7メートルにも及びます。

ここではまず、小腸がんの種類や発生部位の特徴、そして日本における発症状況について見ていきましょう

  • 小腸がんの基本情報(発生部位・種類)
  • 日本における小腸がんの罹患率と特徴

一つ一つ見ていきましょう。

小腸がんの基本情報(発生部位・種類)

小腸がんは、「小腸のどこに発生するか」と「どの細胞・組織から発生するか」によって、分類や治療方針が大きく異なります。

  1. 小腸の構造とがんの発生部位
    小腸は、胃と大腸の間に位置する全長6〜7メートルほどの消化管で、十二指腸・空腸・回腸の3つの部位に分けられます。
    十二指腸(胃に近い部分):最もがんが発生しやすい(約40〜50%)
    ・空腸:中央部で、発症例は全体の約30〜40%
    ・回腸:大腸に近く、がんの発生頻度は少なめ(約10〜20%)

がんの発生部位によって、出やすい症状や検査のしやすさ、治療の選択肢が異なるため、正確な発生部位の特定が診療において非常に重要です。

小腸がんとはどんな病気?
参照:すいかつねっと『がん』

  1. 主な小腸がんの種類(組織型)
    小腸がんは、「小腸のどの細胞から発生するか」によって以下のように分類されます。日本国内の統計では、神経内分泌腫瘍が最も多く、次に腺がんが多いとされています。
  • 神経内分泌腫瘍(NET・NEC)
    ホルモンを分泌する神経内分泌細胞から発生する腫瘍で、空腸や回腸にできることが多いです。進行が遅いことが多いですが、一部は悪性度が高く、特殊な治療が必要になります。
  • 腺がん
    小腸の内側を覆う粘膜の腺細胞から発生し、特に十二指腸に多く見られます。胃や大腸の腺がんに性質が近く、化学療法なども類似のものが用いられます。
  • 悪性リンパ腫
    腸のリンパ組織から発生する血液のがん。小腸では空腸や回腸に発生しやすく、全身的な治療(化学療法など)が行われます
  • 消化管間質腫瘍(GIST)
    筋肉層の間質細胞から発生するがんで、十二指腸や空腸での発症が多く、分子標的薬(イマチニブなど)による治療が中心です。
  • その他(肉腫、転移性腫瘍など)
    非常にまれではありますが、ほかのがんから転移してくるケースや、原発性の肉腫なども報告されています。

日本における小腸がんの罹患率と特徴

小腸がんは「希少がん」に分類され、日本国内でも症例数が非常に少ないがんの一つです。その分、正しい統計的な理解と「見逃さない意識」が重要です。

  1. 罹患率(新たに診断される人の数)
    ・日本における小腸がんの罹患率は年間10万人あたり0.2〜0.5人前後とされており、胃がんや大腸がんに比べて極めてまれです。
    ・国内で年間に新たに診断される患者数は、数千人規模にとどまります。
    ※統計上はがん全体の1%未満。小腸がん単体の詳細データは「希少がん統計」として扱われることが多いです。
  2. 発症傾向と背景
    ・発症のピークは50代後半〜70代に多く、男性のほうがやや多い傾向があります。
    ・初期症状があいまいなため、進行してから見つかるケースが多いのが課題です。

小腸がんの原因とリスク要因

小腸がんの原因とリスク要因

がんの発症には、遺伝的な背景に加えて、日々の生活習慣や環境因子が複雑に関係しているとされています。小腸がんも例外ではなく、「なぜ自分が…」という気持ちに向き合う上で、その背景を理解することはとても重要です。また、こうした知識は再発の予防やご家族の健康管理にも役立つことがあります。

ここでは、小腸がんの発症に関わる代表的な要因について解説します。

  • 炎症性腸疾患・クローン病との関連
  • 遺伝的要因と家族歴
  • 食生活や生活習慣との関係(加工肉・高脂肪食など)

それぞれ解説していきます。

炎症性腸疾患・クローン病との関連

小腸がんの中でも「腺がん」は、クローン病やセリアック病などの慢性炎症性腸疾患と関連があることが報告されています。特にクローン病では、長年にわたり小腸に炎症が続くことによって粘膜の変性や細胞異常が生じ、がん化のリスクが高まるとされています。

クローン病の診断を受けている方は、小腸の状態を継続的に観察するため、定期的な内視鏡検査や画像検査を受けることが推奨されます。炎症が長引くことがリスクを高めるため、病気のコントロールも重要な予防策となります。

遺伝的要因と家族歴

小腸がんは全体として発症数が少なく、遺伝的要因の全貌は明らかになっていない部分もありますが、いくつかの遺伝性疾患との関連が報告されています。

代表的なものとして、以下のような疾患があります:

  • リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん)
  • 家族性大腸腺腫症(FAP)

これらの疾患は、小腸だけでなく大腸や胃、子宮などにもがんが発生しやすい遺伝的素因を持っています。また、家系内に小腸がんの患者がいる場合、がんの発症リスクが2倍以上になる可能性も一部の研究で指摘されています。

ご家族に該当する病歴がある場合は、遺伝カウンセリングや専門外来での相談、定期的な内視鏡検査の検討が安心につながります。

食生活や生活習慣との関係(加工肉・高脂肪食など)

食事内容や日常の生活習慣も、小腸がんのリスクに一定の影響を与えると考えられています。

とくに以下のような傾向には注意が必要です:

  1. 加工肉や高脂肪食の摂取
    ハム・ソーセージ・ベーコンなどの加工肉には発がん性が指摘される成分(亜硝酸塩など)が含まれており、過剰な摂取はリスク因子となります。また、高脂肪食は胆汁酸の分泌増加を促し、小腸内での炎症や発がんのリスクを高める可能性があります。
  2. 野菜・果物の摂取不足
    ビタミンA・C・Eなど、抗酸化作用のある栄養素が不足すると、粘膜の保護力が低下し、がんを引き起こす因子からの防御力が下がってしまいます。
  3. 喫煙・過度の飲酒
    特に喫煙は消化管全体に慢性的な刺激を与え、小腸を含めた多くのがんのリスク因子です。アルコールについても、長期的な多量摂取は腸内環境や細胞に悪影響を及ぼすとされます。

こうした生活習慣は、小腸がんだけでなく他の生活習慣病の予防にもつながります。無理なく少しずつ」改善を始めることが、将来の健康リスクを減らす第一歩となります。

小腸がんの症状と早期発見の重要性

小腸がんの症状と早期発見の重要性

小腸がんは、消化管の中でも発症数が少なく、「希少がん」に分類されます。そのため、徴的な症状が乏しく、他の病気と区別がつきにくいことが少なくありません。実際、診断時にはすでにある程度進行しているケースも多く、早期発見が難しいがんの一つとされています。

ここでは、小腸がんにみられる代表的な症状と、他の病気との違いに注目すべきポイントを整理してご紹介します。

  • 小腸がんの初期症状(腹痛・吐き気・貧血など)
  • 進行した場合の症状(腸閉塞・体重減少・黄疸など)
  • 他疾患との鑑別の重要性(過敏性腸症候群などとの区別)

一つ一つ紹介していきます。

小腸がんの初期症状(腹痛・吐き気・貧血など)

小腸がんの初期には、消化器系の軽い不調として以下のような症状が現れることがあります:

  • 胃腸の不快感やお腹の張り
  • なんとなく続く腹痛や違和感(特定の部位に限らないことも)
  • 食欲不振や吐き気
  • 貧血による倦怠感や動悸
  • 原因不明の体重減少

これらは日常的によくある不調にも見えるため、がんを疑うきっかけになりにくいのが実情です。しかし、長期間続く・繰り返す・原因が特定できないといった場合には、消化器内科などでの精密検査をおすすめします。

進行した場合の症状(腸閉塞・体重減少・黄疸など)

小腸がんが進行すると、腫瘍による腸の狭窄や閉塞、周囲への浸潤などが起こり、より重い症状が出てきます:

  • 突然の激しい腹痛や嘔吐(腸閉塞)
  • 食事が取れない、極端な体重減少
  • 腹部のしこりやふくらみ
  • 黄疸(特に十二指腸が関与している場合)

特に腸閉塞のような急性の症状は、緊急性が高いため、早期の医療機関受診が不可欠です。進行がんの診断に至った場合でも、適切な治療や緩和ケアにより症状の軽減が可能です。

他疾患との鑑別の重要性(過敏性腸症候群などとの区別)

小腸がんの症状は、過敏性腸症候群(IBS)や消化不良、胃炎、腸の感染症などとよく似ているため、間違われやすいという課題があります。特に若い世代やストレスの多い方では、「機能性の腹痛」として片づけられてしまうことも。

以下のようなケースでは、がんの可能性も視野に入れることが重要です:

  • 食生活やストレスを改善しても症状がよくならない
  • 便に血が混じる・黒くなる(消化管出血)
  • 貧血が改善しない、原因がわからない

こうした「なんとなくおかしい」という小さな違和感も、早期診断へのヒントになることがあります。症状が続くときは、「念のため」の気持ちで一度検査を受けることが、安心と早期発見につながります

小腸がんの診断と検査方法

小腸がんの診断と検査方法

小腸がんは「希少がん」に分類されており、初期には目立った症状が出にくいことから、正確な診断のためには複数の検査を組み合わせることが重要です。とくに小腸は長く複雑な構造をしているため、検査の選択や組み合わせ方も大腸や胃と異なります。

ここでは、実際に医療機関で行われる主な検査方法と、がんの進行度を評価する「ステージ分類」について、順を追ってわかりやすくご紹介します。

  • 画像診断(CT・MRI・超音波・PETなど)
  • 内視鏡・カプセル内視鏡による精密検査
  • 生検による組織診断
  • ステージ分類と進行度の評価(TNM分類など)

上から紹介していきます。

画像診断(CT・MRI・超音波・PETなど)

まず行われることが多いのが、体の内部の様子を調べる画像診断です。
・CT(コンピュータ断層撮影):造影剤を用いて腸管やリンパ節、転移の有無を確認します。
・MRI(磁気共鳴画像):より詳細な軟部組織の画像が得られ、特に腫瘍の深さや周囲への広がりを評価するのに役立ちます。
・超音波検査(エコー):腹部にゼリーを塗ってプローブを当てる簡易な検査で、大きな腫瘤やリンパ節腫脹が確認できます。
・PET検査(陽電子放出断層撮影):がん細胞が集まりやすい薬剤を使って、全身のがんの有無や転移の可能性を調べます。

いずれも痛みはほとんどなく、短時間で受けられる検査す。症状や経過に応じて、複数の検査が組み合わされることもあります。

内視鏡・カプセル内視鏡による精密検査

小腸がんの正確な場所や形状を確認するために、内視鏡検査が行われることがあります。
・上部消化管内視鏡(胃カメラ)や下部内視鏡(大腸カメラ)では、小腸の端の部分(十二指腸や回腸終末)までは届くことがありますが、それより奥の小腸には届きにくい場合も。
・そのため、カプセル内視鏡という特殊な検査が使われることがあります。これはカメラが内蔵された小さなカプセルを飲み込み、腸内を自動で撮影しながら進んでいく検査です。

この検査は痛みがなく、自然に体外に排出されます。ただし、腸閉塞などが疑われる場合は使用できないこともあるため、事前の診察が重要です。

生検による組織診断

画像検査や内視鏡検査でがんが疑われた場合、確定診断のために「生検(組織採取)」が行われます
・内視鏡で腫瘍の一部をつまんで採取し、顕微鏡で詳しく観察することで、「がん細胞」であるかを診断します。
・これにより、「腺がん」「神経内分泌腫瘍(NET)」「GIST」など、がんの種類(組織型)を特定できます。

組織型の判定は、治療法の選択や予後の見通しを決めるうえで非常に重要なステップです。

ステージ分類と進行度の評価(TNM分類など)

がんと診断されたあとは、「がんがどれくらい広がっているか(進行度)」を調べることが必要です。この進行度の評価は「ステージ(病期)分類」と呼ばれ、世界的にはTNM分類がよく用いられています。
・T(Tumor):原発腫瘍の大きさや深さ
・N(Node):リンパ節への転移の有無
・M(Metastasis):他の臓器(肝臓、肺など)への遠隔転移の有無

これらの情報を組み合わせて、ステージ0〜Ⅳのいずれかに分類されます。ステージが早いほど、治療の選択肢が広がり、予後も良好な傾向にあります。

小腸がんの治療方法

小腸がんの診断と検査方法

小腸がんと診断された場合、そのがんの種類や進行度(ステージ)に応じて、治療の選択肢が決まりますがんが早期であれば手術が中心になりますが、進行している場合は抗がん剤治療や分子標的薬などが選択されることもあります。

ここでは、代表的な治療の進め方について、わかりやすくご紹介します。

  • 早期小腸がんの治療(手術・局所切除など)
  • 進行がんの治療(化学療法・分子標的治療)
  • 特殊型への対応(神経内分泌腫瘍・GISTなど)

それぞれ紹介していきます。

早期小腸がんの治療(手術・局所切除など)

がんが小腸の壁にとどまっている段階(ステージI〜II)では、外科手術が治療の基本になります。

  • 腫瘍を含む小腸の一部を切除し、その前後の腸管をつなぎ直す方法(部分切除/腸管切除)が一般的です。
  • 腫瘍が小さく、周囲に広がっていない場合は、腹腔鏡下手術によって体への負担を少なくして切除することも可能です。

切除範囲は腫瘍から十分な距離をとること(安全域)」「リンパ節の転移の可能性がある範囲も含めることを基準に決められます。また、十二指腸など周囲に重要な臓器がある場合には、胆管や膵臓を含めた広範な切除(膵頭十二指腸切除術)が必要になることもあります。

進行がんの治療(化学療法・分子標的治療)

がんが進行し、リンパ節転移や遠隔転移がある場合(ステージIII〜IV)には、手術だけでは治癒が難しいため、薬による全身治療が中心になります。

化学療法(抗がん剤)
・主に「腺がん」に対して、大腸がんと同様のフルオロウラシル系薬剤(5-FU)+オキサリプラチンなどの併用療法が用いられることがあります。
・小腸がんに特化した標準レジメンはまだ確立途上であるため、大腸がんの治療を参考に調整されることが多いです。

分子標的治療
・腫瘍の遺伝子検査により、HER2やVEGFなどの異常が検出された場合には、分子標的薬が使われることがあります。
・例)ベバシズマブ(抗VEGF抗体)やトラスツズマブ(抗HER2抗体)など

全身治療は、がんの進行を抑えるだけでなく、QOL(生活の質)を保つことも目的とされています。体調や希望に合わせて、緩和ケアと併用されることもあります。

特殊型への対応(神経内分泌腫瘍・GISTなど)

小腸がんには、腺がん以外の「特殊型腫瘍」も含まれ、それぞれ異なる治療法が必要です。

神経内分泌腫瘍(NET)
・進行が遅いことが多く、定期的な経過観察手術による切除が選ばれます。
・転移がある場合やホルモン症状が出ている場合には、ソマトスタチンアナログ製剤や分子標的薬(エベロリムスなど)が使われることもあります。

GIST(消化管間質腫瘍)
・原則は手術による完全切除ですが、腫瘍が大きい場合や切除困難な場合は、イマチニブ(分子標的薬)による前治療が行われることがあります。
・術後の再発予防にも、長期間の内服治療(アジュバント療法)が推奨されるケースがあります。

いずれの特殊型も、専門的な診断と治療計画が重要になるため、希少がんに詳しい施設での相談が勧められます

小腸がんの予防と再発防止

小腸がんの予防と再発防止

小腸がんは発症頻度が低く、「これをすれば必ず防げる」という明確な方法は確立されていません。しかし、発症リスクを下げる生活習慣や、高リスク者への定期的な検査を行うことで、早期発見や再発防止につながる可能性があります。

ここでは、小腸がんの予防や再発防止に役立つ具体的なポイントを解説します。

  • 高リスク者への定期フォローアップ
  • 生活習慣の見直し(食事・喫煙・飲酒の管理)
  • 遺伝的リスクがある方の対策(専門医相談・定期検査)

それぞれ解説していきます。

高リスク者への定期フォローアップ

以下のような方は、小腸がんのリスクが一般より高いとされています:
・クローン病やセリアック病などの炎症性腸疾患を長期的に患っている方
・リンチ症候群や家族性大腸腺腫症(FAP)などの遺伝的素因がある方
・過去に小腸がんの治療を受けた方(再発リスク管理)

こうした方々には、医師の指導のもとでの定期検査(内視鏡・画像検査など)が推奨されます。

また、症状がなくても、以下のような検査を定期的に受けることで、再発や新たな病変の早期発見に役立ちます:
・カプセル内視鏡やダブルバルーン内視鏡など、小腸に特化した内視鏡検査
・CT・MRI・PETなどの画像検査による全身チェック
・必要に応じて腫瘍マーカーや血液検査の実施

フォローアップの頻度や内容は、がんの種類やステージ、遺伝的背景によって異なります。主治医とよく相談し、無理なく続けられる計画を立てることが重要です。

生活習慣の見直し(食事・喫煙・飲酒の管理)

小腸がんに限らず、消化器系のがん全般に共通する生活習慣の見直しが、予防に役立つと考えられています。

食事のポイント
加工肉(ハム・ソーセージなど)や高脂肪食の過剰摂取を控える
・緑黄色野菜や果物など、食物繊維や抗酸化物質を多く含む食品を意識的に取り入れる
・腸内環境を整えるために、発酵食品(ヨーグルト・納豆など)もおすすめです

喫煙と飲酒
喫煙は多くのがんリスク因子であり、小腸がんのリスクにも影響を及ぼすとされています。完全な禁煙が望ましいです。
過度の飲酒も消化管に負担をかけ、発がん性物質の影響を強めるため、適量を守ることが重要です。

これらの習慣は、小腸がんの再発防止だけでなく、他の生活習慣病やがん全般の予防にもつながります。

遺伝的リスクがある方の対策(専門医相談・定期検査)

小腸がんは希少がんであるため、家族性のがん症候群との関連が見逃されがちです。しかし、以下に該当する場合は、遺伝カウンセリングや専門外来の受診が勧められます:
・家族に小腸がん、大腸がん、胃がん、子宮がんなどのがん患者が多い
若年(40歳未満)でがんを発症した家族がいる
・遺伝性疾患(リンチ症候群やFAP)の診断を受けた、または疑いがある

遺伝性がんの場合は、定期的な内視鏡検査・画像診断・遺伝子検査の活用が早期発見に直結します。また、必要に応じて予防的手術や予防的治療の選択も検討されることがあります。

将来のリスクに備えるためにも、不安がある方は早めに専門機関へ相談することが安心につながります。

まとめ:小腸がんを正しく知り、不安と上手に向き合うために

まとめ:小腸がんを正しく知り、不安と上手に向き合うために

小腸がんは、進行するまで症状が現れにくく、見つかったときにはすでに治療が難しいケースもあります。しかし、決して希望を失う必要はありません。医療の進歩により、早期発見・早期治療で根治が可能なケースも増えており、治療の選択肢も広がっています

また、日頃の生活習慣の見直しや定期的な検診によって、予防や再発防止にもつなげることができます。喫煙や過度な飲酒を控え、バランスの取れた食生活を意識すること。そして、不安なことがあれば医師や専門の相談機関に相談することが、安心への第一歩です。

正しい知識を持つことは、決して不安を煽るためではなく、「前向きに生きるための力」になります。ご自身やご家族の健康を守るためにも、気になるサインがあれば、早めに受診するようにしましょう。

 

▶関連記事

【医師が考察】がん治療をサポートする酸素ナノバブル水の研究と未来展望