知られていない「虫垂がん」と正しく向き合うために|症状・検査・治療・予防まで徹底解説
「虫垂がん」という病名を、はじめて耳にした方も多いかもしれません。虫垂(ちゅうすい)は、いわゆる“盲腸”の先にある小さな器官で、虫垂炎として知られる病気のほうが一般的です。しかし、まれではあるものの、この虫垂にもがんが発生することがあり、見逃されやすく診断が難しいがんのひとつとされています。
虫垂がんは、初期には虫垂炎と似た症状を示すことが多く、発見が遅れやすいのが特徴です。さらに、粘液性腫瘍や神経内分泌腫瘍(NET)など、特殊な性質を持つがんが多く、正確な理解と適切な対応が求められます。
この記事では、虫垂がんの基本情報から、症状・原因・検査・治療法、そして予防や再発防止まで、最新の医学的知見に基づいてわかりやすく整理しています。「まさか自分が?」と見過ごしてしまわないために、ぜひ知っておきたい情報をお届けします。
目次
はじめに:虫垂がんとは?

はじめに:虫垂がんとは?
「虫垂がん」という言葉に聞き覚えがないという方も多いかもしれません。虫垂(ちゅうすい)は、盲腸の先端にぶら下がるように存在する小さな器官で、一般的には「虫垂(いわゆる盲腸)」として知られています。
ここでは、虫垂がんの基本的な位置づけと分類、そして日本における罹患状況について整理します。
- 虫垂がんの基本情報(発生部位・種類)
- 日本における虫垂がんの罹患率と死亡率
一つ一つ見ていきましょう。
虫垂がんの基本情報(発生部位・種類)
虫垂がんは、虫垂の内側にあるさまざまな種類の細胞ががん化することで発生します。がんの種類によって進行のスピードや転移のしやすさ、治療方針や予後が大きく異なるため、まずは分類ごとの特徴を把握しておくことが大切です。
ここでは、虫垂がんの主な分類についてご紹介します。
- 虫垂がんの組織型による分類
虫垂がんは、腫瘍を構成する細胞のタイプにより以下のように分類されます。
神経内分泌腫瘍(NET/カルチノイド)
・虫垂がんの中でも最も多いタイプで、全体の50%以上を占めます。
・比較的進行が遅く、予後が良好な場合も多いですが、大きさや深達度によっては転移リスクもあります。
粘液性腫瘍(LAMN/HAMNなど)
・虫垂内に粘液を産生する細胞が異常増殖し、腫瘍を形成します。
・腫瘍が破裂すると腹膜播種(がん性腹膜炎)を引き起こすリスクがあり、慎重な診断と外科的対応が必要です。
虫垂腺がん(Adenocarcinoma)
・大腸がんに近い性質を持つ腺がんで、虫垂の粘膜上皮から発生します。
・高度進行しやすく、早期発見が難しいため、発見時には右半結腸切除が必要になるケースが多く見られます。
印環細胞がん(Signet-ring cell carcinoma)
・非常にまれで進行が速く、他臓器への転移を伴いやすい悪性度の高いがんです。
・予後は不良とされ、積極的な治療介入が求められます。
- 虫垂がんの進展と注意すべきタイプ
虫垂原発のがん性腹膜炎(Pseudomyxoma peritonei)
・粘液性腫瘍が腹腔内に粘液を播種することにより、腹部が膨らむ症状(ゼリー腹)を起こす重篤な状態です。
・粘液の除去手術とHIPEC(温熱化学療法)を組み合わせた特殊治療が検討されることがあります。
日本における虫垂がんの罹患率と死亡率
虫垂がんは、消化管に発生するがんの中でも非常にまれな疾患であり、国内での統計データも限られています。がん登録や大規模調査の中でも「大腸がん」に含まれて集計されることが多いため、正確な発症頻度や死亡数を把握しづらいという課題があります。
1.日本の虫垂がん罹患率(新たに診断される人の数)
・虫垂がんは全消化器がんのうち1%未満とされており、年間数百例〜千例程度の発症と推定されています。
・国立がん研究センターの統計によると、虫垂がん単独の罹患率や死亡率は明確に分類されていませんが、大腸がんの中でもごく一部にとどまると考えられています。
・実際には「虫垂炎」として手術され、術後の病理検査で初めてがんと判明するケースも少なくありません。
2. 年齢・性別別の傾向
・虫垂がんは30〜50代の比較的若年層に見つかることもあり、他の消化器がんに比べて若い世代での発症が目立ちます。
・性別による顕著な偏りはないものの、粘液性腫瘍や虫垂原発の腹膜偽粘液腫(PMP)は女性にやや多く見られる傾向があります。
3.日本の虫垂がん死亡率
・比較的予後が良いとされる神経内分泌腫瘍(NET)では、5年生存率が90%を超えることもあります。
・一方、腺がんや印環細胞がんなど進行の早いタイプでは、早期に転移や腹膜播種をきたすことが多く、治療が難航するケースも。
・腹腔内に粘液を広げる腹膜偽粘液腫(PMP)は再発率が高く、長期にわたる治療と経過観察が必要とされます。
虫垂がんの原因とリスク要因

虫垂がんの原因とリスク要因
虫垂がんは非常にまれながんであり、その発症メカニズムは完全には解明されていません。しかし、近年の研究から、いくつかの要因が発症に関与している可能性があることがわかってきました。
ここでは、虫垂がんに関係があるとされる代表的なリスク要因について整理します。
- 慢性虫垂炎との関連
- 家族性腫瘍(リンチ症候群など)
- 生活習慣(肥満・腸内環境・免疫異常など
それぞれ解説していきます。
慢性虫垂炎との関連
慢性の虫垂炎症状が続く場合は、早めの検査と慎重な観察が重要です。
- 虫垂がんは、繰り返す虫垂炎や慢性的な炎症を背景に発生することがあるとされています。
- 炎症が持続することで粘膜細胞に異常が起きやすくなり、がん化のリスクが高まると考えられています。
- 特に、虫垂粘液腫(LAMN)などは、虫垂が腫れているにもかかわらず急性炎症の兆候が少ないケースがあり、見逃されることも少なくありません。
家族性腫瘍(リンチ症候群など)
がんの家族歴がある方は、定期的な大腸内視鏡や画像診断を受けておくと安心です。
- 虫垂がんは、家族性大腸腺腫症(FAP)やリンチ症候群といった遺伝性腫瘍症候群の一部として発生することがあります。
- 特にリンチ症候群では、結腸・直腸以外にも虫垂や胃、小腸、子宮内膜など多様ながんの発症リスクが高くなります。
- 家族内で若年発症の大腸がんが複数人いる場合や、複数の臓器にがんが認められる場合は、遺伝カウンセリングや遺伝子検査が推奨されることもあります。
生活習慣(肥満・腸内環境・免疫異常など)
日常生活の中で、腸にやさしい食習慣やストレスマネジメントを意識することが、虫垂がんの予防にもつながります。
- 肥満や脂質の多い食生活、腸内フローラの乱れなどは、大腸がんと同様に虫垂がんの発症にも関与する可能性が指摘されています。
- また、自己免疫疾患や慢性的なストレスなど、免疫系のバランスが崩れている状態が、がんの発症リスクを高めるとする報告もあります。
- 加えて、喫煙や過度な飲酒は消化管全体に悪影響を及ぼし、発がんリスクを間接的に高める要因とされています。
虫垂がんの症状と早期発見の重要性

虫垂がんの症状と早期発見の重要性
虫垂がんは進行が遅いタイプもある一方で、破裂や腹膜播種を起こすようなタイプも存在し、早期発見の有無がその後の治療方針や生存率に大きな影響を与えます。
ここでは、虫垂がんに気づくきっかけとなる初期症状、進行時にみられるサイン、そして予防・早期発見のために重要な定期検査について解説します。
- 虫垂がんの初期症状(右下腹部痛・腹部不快感・虫垂炎様の痛み)
- 進行した場合の症状(腹膜播種・腹水・腸閉塞・体重減少)
- 定期検診の重要性(CT・大腸内視鏡・病理診断)
一つ一つ解説していきます。
虫垂がんの初期症状(右下腹部痛・腹部不快感・虫垂炎様の痛み)
虫垂がんの初期は、ほとんどが無症状か、虫垂炎とよく似た違和感として現れます。
具体的には、右下腹部の鈍い痛みや腹部の張り、軽度の吐き気などが挙げられます。一度だけでなく、時間をおいて繰り返すこともあり、「軽度な虫垂炎」として見逃されることも少なくありません。特に高齢者や慢性症状のある人では要注意です。
進行した場合の症状(腹膜播種・腹水・腸閉塞・体重減少)
虫垂がんが進行すると、腫瘍が破裂し、がん細胞が腹腔内に拡散するリスクがあります。
この状態は「腹膜播種(ふくまくはしゅ)」と呼ばれ、腹部の膨満感、腹水の貯留、腸閉塞(イレウス)など深刻な症状を引き起こします。体重減少や食欲低下も見られ、QOL(生活の質)が急速に低下することがあります。早期発見が遅れると、根治的治療が難しくなる可能性もあるため、軽い症状でも医療機関での精密検査が推奨されます。
定期検診の重要性(CT・大腸内視鏡・病理診断)
自覚症状が乏しい初期段階で虫垂がんを発見するには、定期的な画像検査や内視鏡検査が鍵となります。
特に、大腸内視鏡検査で虫垂口付近の異常が確認された場合や、CTで虫垂の腫大が見つかった場合には、慎重な経過観察または追加の病理診断が必要です。虫垂腫瘍は偶発的に発見されることも多いため、健康診断や他の疾患の経過観察中にも注意が必要です。
虫垂がんの診断と検査方法

虫垂がんの診断と検査方法
虫垂がんはまれな疾患であるうえ、症状が非特異的であることから、確定診断に至るまでに時間を要することも少なくありません。
ここでは、虫垂がんの診断に用いられる主な検査方法や、病期(ステージ)を評価するための指標について解説します。
- 画像診断(超音波・CT・MRI・PET-CT)
- 病理組織診・腫瘍マーカー(CEA・CA19-9など)
- ステージ分類と進行度の評価(TNM分類)
上から解説していきます。
画像診断(超音波・CT・MRI・PET-CT)
虫垂の異常を可視化するために、次のような画像検査が行われます:
- 超音波検査(エコー)
初期評価として有用。虫垂の腫大や内部の液体貯留を確認。 - CT検査(コンピュータ断層撮影)
腫瘍の大きさ・周囲臓器への広がり・リンパ節腫大を評価。 - MRI検査(磁気共鳴画像)
粘液性腫瘍の性質を詳細に分析。特に腹膜播種が疑われる場合に有効。 - PET-CT検査
転移や再発の確認に使用。がん細胞の代謝活性を可視化。
病理組織診・腫瘍マーカー(CEA・CA19-9など)
がんであることを確定させるには、以下のような病理学的検査が必要です:
- 病理組織診(生検)
虫垂を切除した後、腫瘍の種類・悪性度・細胞の特徴を顕微鏡で診断。 - CEA(癌胎児性抗原)
消化管系のがんで上昇することが多い血液中の腫瘍マーカー。 - CA19-9(糖鎖抗原)
膵臓・胆道系がんなどでも上昇するが、虫垂がんでも補助的に活用。
※マーカーはあくまで「参考値」であり、単独では診断できません。
ステージ分類と進行度の評価(TNM分類)
治療方針や予後を決めるために、がんの進行度を次のように評価します:
- T:原発腫瘍の大きさ・深達度
虫垂の壁にどれだけ浸潤しているかを評価。 - N:リンパ節転移の有無
近くのリンパ節にがん細胞が広がっているかを確認。 - M:遠隔転移の有無
腹膜・肝臓・肺など、他の臓器への転移をチェック。 - 総合ステージ(I〜IV)
上記3つを組み合わせて「がんの段階」を決定。手術や抗がん剤の選択に直結。
虫垂がんの治療方法

虫垂がんの治療方法
虫垂がんの治療法は、がんの組織型や進行度、患者の年齢や全身状態によって大きく異なります。比較的おとなしい腫瘍もあれば、速やかに対処すべき悪性度の高いタイプもあるため、個別性の高いアプローチが求められます。
ここでは、初期段階の標準的な手術から、進行がんに対する集学的治療、そして近年注目される最新の医療技術まで、主な選択肢を紹介します。
- 初期がんの治療(虫垂切除術・右半結腸切除)
- 進行がんの治療(化学療法・腹膜播種に対する対処)
- 最新の治療法(HIPEC・免疫療法・臨床試験)
それぞれ紹介していきます。
初期がんの治療(虫垂切除術・右半結腸切除)
早期に発見された虫垂がんは、外科的治療によって根治を目指すことが可能です。主に以下の2つが基本的な治療法となります。
- 虫垂切除術(単純切除)
- 腫瘍が虫垂内にとどまっており、サイズが小さい場合に適応されます
- 特に、神経内分泌腫瘍(NET)などに対しては局所切除で済むことも多いです
- 腹腔鏡手術で行われることが多く、体への負担が少ないのが特徴です
- 右半結腸切除術(Right Hemicolectomy)
- 腫瘍が虫垂の壁を超えている、またはリンパ節転移の可能性がある場合に行われます
- 虫垂とその周囲の大腸(上行結腸)、リンパ節を一括して切除します
- 大腸がんと同様の外科手技であり、再発予防や予後改善に有効です
いずれの治療も、術後は経過観察や追加治療の要否を判断するため、病理結果に基づいた精密な診断が行われます。
進行がんの治療(化学療法・腹膜播種に対する対処)
がんが進行して他臓器や腹膜へ広がっている場合は、手術単独では対応できないため、薬物療法や補助療法を組み合わせた治療が行われます。
- 化学療法(抗がん剤治療)
- 腺がんタイプの虫垂がんでは、大腸がんと同様のレジメン(FOLFOX、FOLFIRIなど)が使用されます
- 神経内分泌がんには、シスプラチン+エトポシドなど、肺小細胞がんに類似した治療が行われることもあります
- 全身状態や副作用のコントロールが治療継続の鍵になります
- 腹膜播種への対処(PMP対応など)
- 粘液性腫瘍が破裂すると、腹膜偽粘液腫(PMP)と呼ばれる状態に進展する可能性があります
- 腹部の膨満や腸閉塞など深刻な症状が出るため、複数回の外科的洗浄や切除が必要になることもあります
- 化学療法との併用が行われるケースもあります
- 分子標的薬の活用
- KRAS・NRAS変異の有無などを調べたうえで、分子標的治療薬の適応が検討されることもあります
- エビデンスは大腸がんに準じる形で活用されており、慎重な評価が必要です
最新の治療法(HIPEC・免疫療法・臨床試験)
標準治療に加えて、希少がんである虫垂がんならではの最先端治療も選択肢として広がっています。
- HIPEC(腹腔内温熱化学療法)
- 腹膜播種を起こした虫垂粘液性腫瘍(LAMN、HAMN)などに対し有効とされる
- 開腹手術後、加温した抗がん剤を腹腔内に循環させ、がん細胞を直接殺傷します
- 世界的にはPMPへの標準治療のひとつとなりつつあり、日本でも一部施設で実施可能です
- 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)
- MSI-HighやdMMR陽性の虫垂がんに対しては、ニボルマブなどの免疫療法が効果を示す可能性があります
- リンチ症候群に由来するケースでは、より高い有効性が報告されており、遺伝子検査がカギを握ります
- 臨床試験(治験)
- 虫垂がんは患者数が少ないため、標準治療の確立がまだ十分ではありません
- そのため、国内外の臨床試験や希少がんネットワークを通じた治験の情報も重要な選択肢になります
- 主治医やがん拠点病院などで情報を得ることが可能です
虫垂がんの予防と再発防止

虫垂がんの予防と再発防止
虫垂がんはまれながら、再発や見逃されやすい初期病変の管理が重要とされます。
ここでは、予防と再発リスクを下げるために取れる具体的な行動について整理します。
- 定期検診と虫垂ポリープ・腫瘍の管理
- 生活習慣の見直し(食事・腸内環境・禁煙)
- 遺伝性腫瘍の確認とスクリーニング(家族歴のある方へ)
それぞれ整理していきます。
定期検診と虫垂ポリープ・腫瘍の管理
虫垂がんは他の大腸がんなどと比べて発見が遅れる傾向にあります。そのため、早期にリスク病変を把握することが再発予防にもつながります。
- 虫垂ポリープや前がん病変の管理が重要
特に粘液性腫瘍(LAMN、HAMNなど)は、進行すると腹膜播種の原因となるため、早期発見と摘出が求められます。 - 大腸内視鏡検査で虫垂開口部をチェック
ポリープが見つかった場合は、悪性化の有無を病理検査で評価。複数ポリープが認められる場合には、定期的な内視鏡フォローが推奨されます。 - 腹部CTやMRIによる画像監視
腹膜内の異常貯留や粘液貯留(ムチン)を定期的に観察することも、術後の再発防止に役立ちます。
生活習慣の見直し(食事・腸内環境・禁煙)
日々の生活習慣は、虫垂がんの発症や再発に少なからず影響すると考えられています。
- 食物繊維を含むバランスの取れた食事
野菜・豆類・発酵食品を意識的に摂ることで、腸内フローラの改善と便通の正常化に役立ちます。 - 過剰な脂質・加工食品・赤肉の摂取を控える
大腸がんと同様、脂質過多の食生活は発がんリスクを高める可能性があります。 - 禁煙・節酒の実践
喫煙は消化管全体の発がんリスクを高めることが報告されており、禁煙による予防効果は虫垂がんにも期待されます。 - ストレスマネジメントと適度な運動
自律神経と免疫のバランスを整えることも、がん予防や治療後の体調管理に有効です。
遺伝性腫瘍の確認とスクリーニング(家族歴のある方へ)
虫垂がんはまれながら、遺伝性の腫瘍症候群に関連するケースも存在します。家族歴に注意し、必要に応じてスクリーニングを受けましょう。
- リンチ症候群との関連に注意
虫垂がんは、遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC:リンチ症候群)の一部として発症することがあります。特に若年発症の大腸がんや、複数臓器にがんを発症した家族がいる場合には要注意です。 - 遺伝子検査・遺伝カウンセリングの活用
専門医のもとで、MSI(マイクロサテライト不安定性)やMMR(ミスマッチ修復遺伝子)の異常がないかを確認することが推奨されます。 - 予防的スクリーニング検査の実施
家族歴に該当する場合は、症状がなくても定期的な大腸内視鏡や腹部画像検査を受けることで、早期発見・介入が可能になります。
まとめ:虫垂がんの正しい知識が、あなたの未来を守る力になる

まとめ:虫垂がんの正しい知識が、あなたの未来を守る力になる
虫垂がんは非常にまれで、一般にはあまり知られていないがんです。そのため、「まさか自分が」「聞いたこともなかった」という戸惑いの中で、診断を受けた方やご家族も少なくありません。
けれど、虫垂がんについて正しい知識を持つことは、今後の治療の選択肢を広げ、心の準備にもつながっていきます。
この記事では、虫垂がんの種類や症状、検査、治療、そして再発予防のことまで、患者さんとご家族が知っておきたい情報をできるだけ丁寧に整理しました。すでに治療を受けている方も、これからどうすればいいのか悩んでいる方も、少しでも「知っていてよかった」と思えることがあれば幸いです。
虫垂がんは、適切に診断・治療が行われれば、希望の持てる病気です。進行がんであっても、新しい治療法や支援の仕組みが少しずつ整ってきています。そして何より、焦らず、正確な情報をもとに一つひとつ判断していくことが、今後の生活の安定や安心につながっていきます。
がんと向き合う日々の中には、不安も迷いもあると思います。だからこそ、ご本人だけで抱え込まず、必要なときには医療者やまわりの支えを借りながら、納得のいく道を選んでください。
あなたとあなたの大切な人の未来が、安心と希望のあるものになりますように──そのために、この記事が少しでも力になれたなら幸いです。
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