放射線治療を受ける前に知っておきたいこと|効果・副作用・暮らしの工夫ガイド
がんと診断されると、たくさんの情報や治療法に向き合うことになります。その中でよく耳にするのが「放射線治療」です。
けれども、「どれくらい効果があるの?」「副作用はきついの?」「どんな流れで進むの?」と、不安や戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか。治療と聞くだけで、心がざわついてしまうのも無理のないことです。
放射線治療は、がんの種類や進行具合によっては高い効果が期待でき、手術や薬物療法と並んで長く用いられている治療法です。また、体への負担が比較的少なく、日常生活と両立しながら受けられるケースもあります。
この記事では、放射線治療の仕組みや効果、副作用や治療の流れ、そして治療中の生活や心の持ち方までを、やさしく丁寧にお伝えします。
「今の自分にとってどんな選択肢があるのか」を考える際の、静かな道しるべになれたらうれしいです。
目次
はじめに:放射線治療とはどんな治療か

はじめに:放射線治療とはどんな治療か
放射線治療は、がんの治療法のひとつとして多くの医療現場で行われています。手術のように体を切ることなく、薬を使う治療とは異なる方法でがんにアプローチするのが特徴です。
ここでは、放射線治療がどのような仕組みでがんに働きかけるのか、他の治療とどう違うのか、どんな種類があるのかについてご紹介します。
- 放射線でがん細胞を破壊する仕組み
- 手術・薬物療法との違い
- 外部照射と内部照射(組織内照射・密封小線源療法)の違い
一つ一つ見ていきましょう。
放射線でがん細胞を破壊する仕組み
放射線治療では、高エネルギーのX線や電子線などの放射線を、がん細胞に直接当てて破壊します。放射線は、がん細胞の中のDNAに傷をつけることで、細胞が分裂・増殖できなくなるように作用します。
正常な細胞にも一部影響を及ぼすことはありますが、がん細胞のほうがダメージから回復しにくいため、選択的にがんを攻撃できるとされています。
治療は、一度に強い放射線を当てるのではなく、少しずつ複数回に分けて行う(分割照射)ことで、正常な細胞への負担をできるだけ抑える工夫がされています。

参照:筑波大学附属病院 放射線腫瘍科『放射線治療のメカニズム』
手術・薬物療法との違い
がん治療には主に、手術・薬物療法(抗がん剤・ホルモン剤など)・放射線治療の三つがありますが、それぞれアプローチの仕方が異なります。
| 治療法 | 対応するがんの特徴 | 主な治療の働き | 適したケースの例 |
| 手術 | 明確に切除できるがん | がんを直接、体から取り除く | 初期の固形がんなど |
| 薬物療法 | 目に見えないがん、転移があるがんなど | 薬を全身に巡らせ、がん細胞に作用する | 血液のがん、全身に広がるがんなど |
| 放射線治療 | 局所にとどまっている「目に見えるがん」 | 放射線でがん細胞を破壊する | 手術が難しい部位や身体への負担軽減を考える場合 |
放射線治療は、手術が難しい部位のがんや、体力的に手術ができない方にも適用できることがあり、身体への負担が比較的少ないのも特徴のひとつです。
外部照射と内部照射(組織内照射・密封小線源療法)の違い
放射線治療には、大きく分けて「外部照射」と「内部照射」の2種類があります。
- 外部照射は、体の外側から放射線をあてる方法で、最も一般的です。高精度の装置を使って、がんの位置に合わせて放射線を当てます。通院で受ける方が多く、1回あたり数分の治療を数週間かけて続けていきます。
- 内部照射(組織内照射・密封小線源療法)は、放射線を出す小さな器具(線源)を、がんの近くや体内に入れて治療する方法です。子宮頸がんや前立腺がんなど、特定のがんに対して行われます。がんの部位に直接放射線を当てることができるため、周囲の健康な組織への影響をより抑えることができます。
それぞれの方法は、がんの種類や進行度、患者さんの体調などを考慮して、医師が最適な治療方針を提案してくれます。
放射線治療の主な効果とは

放射線治療の主な効果とは
放射線治療は、「がんを小さくする」「痛みをやわらげる」「他の治療と組み合わせて効果を高める」といった、さまざまな目的で行われます。治療の目的はがんの種類や進行度、患者さんの体調などによって異なりますが、放射線治療には身体への負担を比較的抑えながら、がんにしっかり働きかける力があります。
ここでは、放射線治療に期待できる主な効果について、3つの視点からご紹介します。
①がん細胞を死滅・縮小させる効果
②症状の緩和(緩和的治療)
③他の治療との組み合わせによる相乗効果
それぞれ解説していきます。
①がん細胞を死滅・縮小させる効果
放射線治療の基本的な役割は、がん細胞を攻撃し、死滅させることです。放射線を照射することで、がん細胞の中のDNAが傷つき、細胞は分裂できなくなります。その結果、がんは徐々に小さくなり、最終的に消失することもあります。
特に、がんが限られた範囲にある場合には、放射線治療のみで根治(完治)を目指せるケースもあります。前立腺がんや喉頭がんなどがその代表です。
また、最近では照射の精度が高くなっており、がんの形や位置に合わせてピンポイントで照射する技術も進化しています。これにより、より効果的にがんを狙い、周囲の健康な組織への影響を抑えることが可能になっています。
②症状の緩和(緩和的治療)
放射線治療は、がんを完全に取り除くことが難しい場合でも、がんに伴うつらい症状をやわらげるために用いられることがあります。これを「緩和的放射線治療」と呼びます。
たとえば、がんが神経を圧迫している場合には痛みが生じることがありますし、肺や消化管に広がると出血や呼吸困難の原因になることもあります。そうした症状をやわらげるために放射線を当てると、がんが小さくなり、痛みや不快感が軽減されることがあります。
緩和的治療は、「治す」ことよりも生活の質(QOL)を保つことを目的とした治療です。短期間で症状の軽減が期待できることも多く、在宅療養中の方や高齢の方にも選ばれることがあります。
③他の治療との組み合わせによる相乗効果
放射線治療は、単独で行われるだけでなく、他の治療と組み合わせて使われることも多いです。たとえば、手術や薬物療法との組み合わせによって、治療の効果をさらに高めることができます。
- 手術前に放射線を当ててがんを小さくし、切除しやすくする
- 手術後に残ったがん細胞を減らす目的で放射線を当てる
- 抗がん剤と同時に行い、相互に作用させることで効果を強める
このように、放射線治療はがん治療全体の中で柔軟に役割を持つことができる治療法です。複数の治療法を組み合わせることで、それぞれの弱点を補い、より高い効果を目指すことができます。
放射線治療が効果を発揮しやすいがんの種類

放射線治療が効果を発揮しやすいがんの種類
放射線治療は、すべてのがんに一律に使われるわけではありません。がんの種類や発生した場所、進行の程度によって、治療の目的や効果の出やすさが異なります。
ここでは、「放射線治療だけで根治が目指せるがん」「他の治療と組み合わせることで効果が高まるがん」「再発・転移があるがんへの対応」という3つのケースに分けて、放射線治療がとくに力を発揮しやすい場面をご紹介します。
- 放射線治療が単独で根治を目指せるがん(例:前立腺がん、喉頭がんなど)
- 他の治療と組み合わせて行うがん(例:乳がん、脳腫瘍、肺がんなど)
- 再発・転移したがんや進行がんに対する効果
一つ一つ解説していきます。
放射線治療が単独で根治を目指せるがん(例:前立腺がん、喉頭がんなど)
放射線治療だけで、がんを治すこと(=根治)を目指せるがんもあります。特に、がんが比較的早期で、局所にとどまっている場合には、その効果が期待できます。
たとえば、前立腺がんや喉頭がん(のどにできるがん)は、放射線治療が第一選択として使われることも多く、手術をしなくても高い治療成績が得られる場合があります。また、手術を避けたい方(声を残したい・身体への負担を抑えたいなど)にも選ばれることがあります。
このようなケースでは、放射線治療だけで治療を完結できる可能性があるため、通院での治療や日常生活との両立もしやすくなります。
他の治療と組み合わせて行うがん(例:乳がん、脳腫瘍、肺がんなど)
放射線治療は、手術や薬物療法と組み合わせて使われることが多いがんにも適用されます。たとえば、乳がんでは手術後の再発を防ぐ目的で放射線治療を行うのが標準的な流れとなっています。
また、脳腫瘍では手術で取り切れなかった部分に対して放射線を追加することで、再発のリスクを下げることができます。
肺がんなどのように、がんの場所が重要臓器に近く、手術のリスクが高い場合には、放射線治療で安全にアプローチすることが選択されることもあります。
このように、放射線治療は「単独」でなくても、がんの治療全体を支える大切な役割を果たしています。
再発・転移したがんや進行がんに対する効果
放射線治療は、がんが進行していたり、再発・転移していたりする場合にも使われることがあります。このようなケースでは、根治を目指す治療というよりも、がんによる症状をやわらげたり、進行を遅らせたりすることが主な目的となります。
たとえば、骨転移による強い痛みや、脳転移による頭痛・吐き気・麻痺などの症状に対して、放射線を当てることで症状を軽減できることがあります。また、進行がんであっても、局所的なコントロールが可能であれば、生活の質(QOL)を保ちながら治療を継続できるというメリットがあります。
再発や転移があっても、できることがあるという選択肢のひとつとして、放射線治療は力を発揮する場面が少なくありません。
放射線治療の進め方と治療期間

放射線治療の進め方と治療期間
放射線治療を受けることが決まったとき、「どのくらい通うのか」「治療はいつから始まるのか」「日常生活との両立はできるのか」といった疑問や不安を抱く方も多くいらっしゃいます。
ここでは、放射線治療の基本的な進め方や通院スケジュール、治療期間の目安、そして治療中の体調管理についてご紹介します。
- 診察・治療計画(CTやMRIによる位置決め)
- 治療開始〜通院の頻度と1回の照射時間
- 治療期間の目安と全体スケジュール
- 治療中の体調管理と医療チームのサポート
上から紹介していきます。
診察・治療計画(CTやMRIによる位置決め)
放射線治療は、ただ照射するだけではなく、精密な「位置合わせ」と「治療設計」がとても大切です。
①主治医や放射線治療医との診察を通じて、治療の目的や照射範囲などを確認します。
②CTやMRIなどの画像検査を使って、がんの正確な位置を把握し、放射線をどこからどのように当てるかを計画します。
体の中で動いてしまいやすい部位に照射する場合は、呼吸や姿勢に応じて微調整を行うなど、治療の安全性と効果を高める工夫も取り入れられます。
治療開始〜通院の頻度と1回の照射時間
治療計画が完成したら、いよいよ治療の開始です。
多くの場合、放射線治療は外来(通院)で行われ、1回の治療時間はおおよそ10〜30分程度です。実際に放射線を照射している時間はそのうちの数分ほどで、着替えや位置調整の時間を含めてこのくらいになります。
通院頻度は、通常週に5日(月〜金)通うケースが一般的で、土日はお休みとなります。医療機関によっては、患者さんの生活スタイルに合わせて柔軟に調整してくれる場合もあります。
治療期間の目安と全体スケジュール
治療期間は、がんの種類や目的によって異なりますが、多くは2〜7週間程度です。
たとえば、根治を目指す治療の場合は5〜7週間にわたって続くことがあり、緩和目的であれば1〜2週間程度の短期間で行うこともあります。
治療は1日1回、決まった時間帯に照射されることが多く、毎日少しずつ照射を重ねていく「分割照射」によって、がんに効果的に働きかけながら、健康な組織への影響をできるだけ抑える仕組みになっています。
■放射線治療スケジュール(週5日×5週間の通院プログラムの例)
治療中の体調管理と医療チームのサポート
放射線治療中は、疲れやすくなったり、治療部位によって軽い副作用が出ることもあります。しかし、ほとんどの場合は日常生活を続けながら通院でき、無理のない範囲で普段通りの生活を送ることができます。
治療中は、医師・看護師・放射線技師・栄養士などの医療スタッフがチームでサポートしてくれます。定期的に体調の変化や副作用の有無を確認しながら、必要に応じて対応してもらえるため、不安なことがあればすぐに相談できます。
ご家族や職場と事前にスケジュールを共有し、サポート体制を整えておくと、治療期間をより安心して過ごすことができます。
放射線治療に伴う副作用とその対処法

放射線治療に伴う副作用とその対処法
放射線治療は、治療の過程で副作用が現れることもあります。副作用はすべての方に出るわけではなく、出たとしても多くは一時的で軽度なものです。ただし、治療部位や体質によって症状のあらわれ方は異なります。
ここでは、放射線治療で見られる代表的な副作用と、それに対する対処法、日常生活で気をつけたいことについてご紹介します。
- 治療部位によって異なる主な副作用(例:皮膚炎、疲労感、口内炎、嚥下困難など)
- 副作用が出る時期と持続期間の目安
- 副作用を軽減するためのケアや生活習慣
- 長期的な副作用の可能性とその管理方法
それぞれ解説していきます。
治療部位によって異なる主な副作用(例:皮膚炎、疲労感、口内炎、嚥下困難など)
放射線治療の副作用は、照射される部位によって症状が異なります。たとえば、以下のようなものがあります。
- 頭や首の治療:口内炎、味覚の変化、のどの違和感や嚥下困難、唾液の減少
- 胸部の治療:食道の違和感、軽いせき、のどのつかえ感
- 腹部の治療:吐き気、下痢、食欲低下
- 骨盤の治療:頻尿、下痢、直腸の違和感
- 皮膚の副作用:赤みやかゆみ、日焼けのような症状
- 全身的な症状:疲れやすさ、倦怠感
これらの副作用は、照射部位の周辺に限定されて現れることが多く、体全体に影響を与えることは少ないとされています。
副作用が出る時期と持続期間の目安
副作用が出るタイミングは、一般的に治療を始めて1〜2週間ほど経った頃からです。放射線が体内でじわじわと影響を及ぼすため、照射を重ねるにつれて症状が現れるケースが多く見られます。
また、治療終了後もしばらくの間は副作用が続くことがあり、通常は数週間〜1か月程度でおさまるとされています。ただし、皮膚の症状や疲れやすさは、回復に少し時間がかかることもあります。
不安な症状がある場合は、自己判断せずに医師や看護師に相談することが大切です。
副作用を軽減するためのケアや生活習慣
放射線治療中は、体へのやさしいケアを心がけることで、副作用を軽減したり回復を早めたりすることができます。
- 皮膚のケア:摩擦を避け、保湿剤を使用する。入浴時はこすりすぎない
- 口腔ケア:うがいをこまめに行い、刺激の少ない歯磨きを心がける
- 食事の工夫:のどが痛いときはやわらかく飲み込みやすいものを選ぶ
- 水分補給:十分に水分をとり、脱水を防ぐ
- 休養:無理せず体を休める時間を大切にし、睡眠をしっかりとる
生活リズムを保ちながら、自分の体調と相談して無理のない範囲で日常生活を送ることが大切です。
長期的な副作用の可能性とその管理方法
まれに、治療が終わって数か月〜数年後に現れる遅発性の副作用(晩期障害)があることも知られています。
たとえば以下のようなケースがあります:
- 肺や心臓への軽い影響(胸部照射の場合)
- ホルモンバランスへの影響(頭部や骨盤への照射)
- まれに放射線による硬化や組織の変化
これらは全員に起こるわけではなく、多くの方には出ないとされています。ただ、治療後もしばらくは経過観察を受け、体調に変化がないか確認していくことが安心につながります。
定期的な診察を受けながら、必要に応じてリハビリや専門科との連携を図るなど、長期的に見守る体制が整っていますので、気になることはためらわず相談してください。
放射線治療を受けるにあたっての心構え

放射線治療を受けるにあたっての心構え
放射線治療が始まると、体の変化だけでなく、気持ちの面でもさまざまなことを感じるようになります。「これからの生活はどうなるのか」「仕事や家事は続けられるのか」「家族に負担をかけてしまうのでは」──そんな不安を抱える方もいらっしゃるかもしれません。
治療そのものに向き合うことはもちろんですが、気持ちを落ち着けたり、暮らしを整えたりする工夫を知っておくことも大切な準備のひとつです。
ここでは、放射線治療を安心して受けるための心構えや、日常生活の過ごし方、周囲との関わりについてご紹介します。
- 治療への不安を和らげるためにできること
- 生活面での工夫(食事、入浴、仕事との両立)
- 家族や周囲の支えが果たす役割
それぞれ紹介していきます。
治療への不安を和らげるためにできること
放射線治療に限らず、がんの治療には少なからず不安がつきものです。「副作用が出たらどうしよう」「ちゃんと効くのかな」と考えると、気持ちが沈んでしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、一人で抱え込まずに、医療スタッフに自分の気持ちを伝えることがとても大切です。医師や看護師、放射線技師は、体調のことだけでなく、患者さんの気持ちにも寄り添ってくれます。
また、あらかじめ治療の流れや副作用の可能性を知っておくことも、不安を和らげる助けになります。わからないことをそのままにせず、小さなことでも相談してみましょう。
気持ちがつらいときは、無理にがんばろうとせず、少し立ち止まることも大切な選択肢です。
生活面での工夫(食事、入浴、仕事との両立)
放射線治療は、通院で続けるケースが多く、日常生活と並行して行われる治療です。そのため、毎日の過ごし方にも少し工夫が必要になることがあります。
- 食事:のどや胃腸の状態に合わせて、やわらかく消化の良いものを選びましょう。無理にたくさん食べようとせず、食べられるときに少しずつでも大丈夫です。
- 入浴:照射部位の皮膚が敏感になっていることがあるため、強くこすらず、ぬるめのお湯にゆっくり入るようにします。
- 仕事や家事:体調を見ながら、無理のない範囲で行いましょう。周囲に治療中であることを伝えておくと、サポートを受けやすくなります。
「完璧にこなさなければ」と思わず、できる範囲で、少しずつこなしていくという気持ちがとても大切です。
家族や周囲の支えが果たす役割
放射線治療を安心して受けるためには、ご自身だけでなく、家族や周囲の人との協力体制も大きな支えになります。特に、治療中の体調や予定の変化に応じて、食事・送迎・相談相手として寄り添ってもらえる存在は、何よりの安心材料になります。
ご家族や身近な人と治療スケジュールを共有しておくことで、無理のない生活リズムを一緒に整えていくことが可能になります。また、患者さん本人だけでなく、ご家族の不安や疑問に対しても、医療スタッフがサポートしてくれる体制が整っています。
「ひとりでがんばらなきゃ」と思わず、遠慮なく助けを借りることが、回復への大切なステップになります。
よくある質問Q&A

よくある質問Q&A
Q1.放射線治療は痛いですか?
A.実際に照射しているときに痛みを感じることはありません。
音やにおいもなく、刺激もほとんどありません。副作用としてののどの違和感や皮膚の赤みは、照射を重ねた後に徐々に現れることがありますが、治療そのものに痛みはありません。
Q2.放射線治療中は仕事や家事を続けられますか?
A.多くの方が、通院しながら仕事や家事を続けています。
ただし、治療が進むにつれて疲れやすくなることがあるため、体調に合わせてスケジュールを調整することも大切です。
周囲に治療中であることを伝えて、無理のない体制を整えておくと安心です。
Q3.髪の毛は抜けますか?
A.頭部に放射線を当てる場合は、該当部位の毛が一時的に抜けることがあります。
ただし、照射が頭部でなければ、髪の毛への影響はほとんどありません。
治療後は、時間の経過とともに多くの方が再び髪が生えそろってきます。
Q4.副作用がつらくなったら治療は中断されますか?
A.副作用の程度に応じて、医師が治療の調整や一時的な休止を判断することがあります。
ただし、自己判断で治療を中断すると効果に影響するため、体調の変化はなるべく早めに医療チームへ相談しましょう。
Q5.放射線は体の中に残りますか?
A.外部照射では、体に放射線が残ることはありません。
治療後に人にうつることもなく、周囲の方に影響を与える心配もありません。
内部照射(小線源治療)を行う場合は、医療機関の管理のもとで安全に実施されます。
Q6.妊娠中でも放射線治療は受けられますか?
A.基本的には、妊娠中の放射線治療は慎重に検討されます。
胎児への影響を避けるため、治療の時期や必要性について医師と十分に相談のうえ判断されます。
妊娠の可能性がある場合は、治療前に必ず医師へ伝えることが大切です。
Q7.治療後に旅行や外出はできますか?
A.体調が安定していれば、旅行や外出は可能です。
ただし、治療直後や副作用が強く出ている時期は、無理をせず、医師と相談のうえ予定を立てましょう。
体力の回復状況に合わせて、近場からゆっくりとリフレッシュするような過ごし方もおすすめです。
Q8.金属が体内にあると放射線治療はできませんか?
A.多くの場合、金属が体内にあっても放射線治療は可能です。人工関節やインプラント、ペースメーカーがあっても、照射部位や治療の種類によっては問題なく治療を受けられます。
ただし、放射線の通り方に影響が出ることもあるため、事前に医師が画像や検査で確認し、慎重に治療計画を立てます。
不安がある場合は、事前に医療スタッフへ相談してみてくださいね。
まとめ|放射線治療はがん治療の有力な選択肢のひとつ

まとめ|放射線治療はがん治療の有力な選択肢のひとつ
放射線治療は、がんの種類や進行の程度に応じて、根治や症状の緩和を目的として幅広く活用されている治療法です。手術や薬物療法と並び、多くの方に選ばれている理由のひとつは、身体への負担が比較的少なく、日常生活と両立しながら受けられる点にあります。
もちろん、副作用や不安がまったくないわけではありません。けれども、今は医療技術も進歩し、副作用をできるだけ抑える工夫や、医療スタッフによる手厚いサポート体制が整えられています。
放射線治療を検討されている方、すでに治療を受けている方、そして支えるご家族の方へ──この記事が少しでも、不安を軽くし、前を向いて治療に向き合うための一助になればうれしく思います。
わからないことや迷うことがあれば、どうかひとりで抱え込まず、遠慮なく医療チームに相談してください。安心して治療を受けられるよう、たくさんの人があなたを支えています。
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